ありがとう。ごめんね。

昔はﾐﾆﾊﾞｽがほとんどなく、ﾎﾟｰﾄﾎﾞｰﾙと言う競技しかなかった。
でも、すごく楽しくて　夕方の練習には必ず行ってたなぁ～。
体育館ではなくｸﾞﾗｳﾝﾄﾞでする競技だから、夏休みは真っ黒に日焼けしてた。
5.6年生で父が勤めていた会社に社会人ﾊﾞｽｹがあったので、見学もしたし、ﾌﾟﾚｰも教えて貰えた。
中学はもちろんﾊﾞｽｹ部に入り同学年が20人はいる中のｽﾀｰﾄに選ばれたいと努力もしました。
高校・大学と進みﾊﾞｽｹをして獲たものは数知れず････
今、ｺｰﾁを出来るのもをしていたからこその話し。
高校の時は父親が見学に来るのがとても嫌だった。
先輩が『あの人誰やろ？』『分かりません！』と知らない振り。
野球・ﾎﾞｰﾘﾝｸﾞ・釣り・ｺﾞﾙﾌ・水泳・麻雀と色んなもの厳しく教えられた。
夜　ﾏﾗｿﾝも一緒に走らされた。　厳しかったから出来ないと怒られたし。
ｷｬｯﾁﾎﾞｰﾙは弟ではなく、いつも私だった。嫌だという気持ちしかなかった。

18日の早朝　府大会の為　他校の中学校へ
２ピリオド中　母からの連絡で父の死亡を聞く。
入院嫌いの父親。前日の夕方　ｵﾑﾂ交換をしに実家に行き『明日の朝は試合があるからこられへんよ』
『ハイ』と返事。数ヶ月前から娘が分からなくなっていて。私の事はﾍﾙﾊﾟｰさんだと思っていたかも。

18日の朝、試合の途中だったが病院に行かせていただき。
父親と会う。
20日に父と最後の別れをした。
お酒が飲めない娘だけど、ﾋﾞｰﾙが大好きな父親と最後の乾杯！
教えて貰った事は社会人になってから、人と付き合う上でとても助かったし
子供に大抵の物は一緒にして教えてあげることができる｡
だから､子供とのｺﾐﾆｹｰｼｮﾝに困る事もなく今まで育てる事も出来た｡
　　　『お父さん　ありがとう』

顧問の先生にだけ伝えﾍﾞﾝﾁから出て行く私に気づいた子が、ｺｰﾄの中から『え～？』とビックリする声を背中に聞いて私は体育館を出ました。
結果を顧問に聞くと、シュートを山ほど落としたそうです。
プレイヤーを動揺させたのかもしれない。
試合は負けてしまいました。『みんな、ごめんなさい』。
最後になる地区総体は一緒に頑張ろうね。