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PG論考④ ~今回で最後にできるか~


toragameさん

タイトル  PG論考④ ~今回で最後にできるか~
投稿日時 2010/12/25 19:08:28

長々と大変申し訳ありません・・・自己満足でございます。
ご覧いただく方もタラーっと斜め読みで結構です。

初心さまご愛読まことにありがとうございます(´;ω;`)

さて今回は、前回までのタイプ分けを活かし、
万能な能力とリーダーシップでチームを牽引する【支配型】①
自分のシュート力を活かすべき【シューター型】②
ペネトレイトなど高い1on1能力を活かしてゴールを量産する【インサイド型A】③
ペネトレイトをきっかけとしてチームメイトの得点をアシストする【インサイド型B】④
幅広い能力と適切な判断力で中心選手をバックアップする【万能型】⑤
として、これらを座標平面上にまとめてみようと思います。
もはや前回まででボール運びは明らかにどのタイプも共通する部分であることが分りましたので、それとは別に「ボール占有率」という概念でとらえてみようと思います。よく言う「ボール持ちすぎ」ってやつです。それを横軸に、縦軸にはチームメイトへの「支配力」(統率力とも)を取りました。

            支配力(強)
              ↑      ①    ③
              |
              |
              |     
              |
              |   ⑤    ④
              |            ボール
  --------------------------------→占有率
  (低)         |            (高) 
              |
              |
              |
     ②        |
              |
              |(弱)
          

 このようにみると、②【シューター型】以外、支配力とボール占有の程度が比較的強いことが、やはりガードポジションに共通して求められる部分ではありそうです。要は程度の違いであり、それを分けるのはガード個人の能力や特性、さらにはチームメイトの能力に立脚したチームの方向性ということです。おそらくNBAプレイヤーならばどのようなタイプもそれなりにこなすことができるでしょう。
 また、上へ寄る程精神力が、右へ寄る程強靭なフィジカルが必要にもなってきます。こうみると、⑤【万能型】にベテランガードが多いのもうなづけるところです。【万能型】はガードとしての最低限必要な責任を果たしつつ、フィジカル的な負担も極小化できるかたちであり、省エネタイプであるわけです。しかしながら幅広いバックアップが行える選手でなければ、ただのお荷物に過ぎなくなってしまいます。さらに③【インサイド型A】は強靭なフィジカルが必要であり、消耗型のガードともいえるかもしれません。ピークを過ぎてしまったこのタイプの選手は、アイバーソンがそうであるように、チームにフィットしないばかりか、勝敗に決定的なマイナスな働きをしてしまうことでしょう。若く自信のある間しか行うことができないタイプ、ともいえるかもしれませんね。ピークを自覚し、他のタイプへ移行していけるなら使い道があるかもしれませんが、プライドもあるでしょうからね。


そして私は特に②やそれに類似するタイプのガード像に注目してみたいのです。そこで話題に挙げたいのがアローヨとネイト・ロビンソン、さらにはディレク・フィッシャーです。

まずアローヨはPGでありながら、ハーフコートのゲームメイクをほとんど行いません。代わりにレブロンがその役目を引き受けることが多いでしょう。またネイト・ロビンソンは高い運動能力を持っていますが、安定性という点でむしろピアースがボールをコントロールし、ロビンソン自身はレシーバーとして動くことが多いです。フィッシャーもコービーがハーフコートにおいてリーダーシップを発揮しますので、ボールを運んだ後はシューターの役回りを演じることが多いです。最近ではマジックに移籍したターコルーがいわゆるポイントフォワード的な役割を演じ、ネルソンの存在価値がぐんと下がってしまっていることがこれらのパターンを象徴する現象のように思えます。しかしターコルーに相手PGを抑えることができるかというと、スピードのミスマッチが生じてしまい、ディフェンス面ではPGを任せることができないでしょう。同様の理由でピアースもポイントフォワードとしての役回りを演じる(ロンドがいればその必要はありませんが)ことになるのです。こう考えるとネイト・ロビンソンやネルソンをスピード重視の【マッチアップ型】(ディフェンスが上手いかどうかは別として)とでも名づけていいような部分もあるのかもしれません。レブロンとコービーについては、オフザボールも含めて、むしろハーフコートからボールをもった方がよりアグレッシブなプレイが可能だと思いますので、PG的な役割を演じているというより、点を取るためのチームオフェンスの一環として、ハーフコートからのボール占有を行うというのが実情でしょう。こうするとやはりアローヨやフィッシャーは【シューター型】といえると思いますが、アローヨに関してはアウトサイドよりカットインの能力が高いので、ボール占有率の低い【インサイド型】の亜流という見方が適当です。

また次回に結論を持ち越します。

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