さよなら ばあさん。

早かった。

 

僕が、ばあさんの日記を書いて何日経つだろう。

夕方、5時に逝ってしまった。

 

ものを食べられなくなって点滴へ。しかし栄養分が循環せず、

肺に水がたまって呼吸困難に。足が痛いって言いだして・・

もう見ていられなかった。

 

 

最後の病室は、僕一人だった。

 

 

 

 

ばあさんは、父方の祖母。

うちはもともと女系の血統で、祖母、ばあさんは、本家のあととり娘で、

祖父、じいさんは養子。

 

3人の息子が生まれ、

長男は、警視庁鑑識、三男は機動隊へ。

そして次男は、あととり、ということで家業を。

 

それが僕の父。

 

しかし10年ほど前に他界。

 

 

 

 

父が死んでもばあさんは、家や土地など、一切、嫁に来た僕の母には渡さなかった。

ずっと遠くにいる息子を信じて頼っていた。

 

田舎には帰って来ないのに。

 

 

 

家や土地の名義を、茨城にいる息子や、勝手に僕にしようとしたり。

父が他界しても、隣に住んで献身的に生きてきた母も、糸が切れたのか・・

 

別の男と今は暮らしている。

 

 

 

たぶん　僕は、結構、いや、かなり、振り回された。

 

僕がいないと何もできないくせに、口だけは達者で。

『誰々が言ってたから～』って嘘をついて、自分は弱者を装う。

 

何度もケンカした。

 

嘘を見破られ、都合が悪くなると黙り込んで『ナ～ンも知らん』。

クソババア！オメーのせいで！！！

 

早く死ねばいいのに！・・・・・何度も思った。

 

 

でも

 

 

 

ずっと涙が流れてる。